ダイヤリングを普段使い!デザインやダイヤモンドの選び方を解説
ダイヤモンドリングは高価で貴重なものだから、普段使いするのはもったいないと思っていませんか?
普段使いしたいけど、どんなデザインやお手入れ方法がいいのかわからないと悩んでいませんか?
ダイヤモンドは普段使いに向いている宝石です。
また、普段使いしやすい指輪のデザインには、特徴があります。
この記事では、ジュエリーコーディネーターが、ダイヤリングの普段使いについて詳しく解説します。
目次
普段使いにはダイヤモンドが最適
なぜダイヤモンドが普段使いに向いている?
ダイヤモンドは、他の宝石よりも普段使いに向いています。
ダイヤモンドは、モース硬度が10で、最高の値を持っており、自然界で一番硬い宝石(鉱物)です。
非常に硬いので、日常生活での使用によるキズがつきにくいです。
ダイヤリングは多くの生活シーンに合わせることができます。
ダイヤモンドの独特の輝きは、様々な場面やファッションに合わせやすいです。
パーティー・結婚式といったフォーマルな場だけでなく、お仕事の時に着けられる方もたくさんいらっしゃいます。
どのようなファッションスタイルにも合わせやすいのが特徴です。
普段使いに向いているダイヤリングの特徴は?
ダイヤモンドがついているものは、全て「ダイヤリング」と呼ばれます。
これらのダイヤモンドリングの中でも普段使いに向いているものの特徴をご紹介します。
引っかかりが少ないデザイン
引っかかりとは、ダイヤモンドを留めいている爪などのことです。
爪がダイヤモンドよりも、浮いていると、洋服などに引っかかる原因となります。
洋服などに引っかかることで、ダイヤモンドが落ちたり、洋服が破損したり、最悪の場合、手を怪我することがあるので、注意が必要です。
石座が低いデザイン
ダイヤモンドを支えている台座の部分を「石座」といいます。
指の内径からダイヤモンドまでの高さが低いものが普段使いしやすいと言われています。
なぜなら、石座が高いとその分引っ掛かりも多く、仕事や家事の邪魔になることがあります。
石座が低いと、ダイヤモンドや指輪全体が目立ちすぎる心配もないので、毎日身に着けたいという方は石座の低い指輪を選んでみてはいかがでしょうか。
埋め込みデザイン
ダイヤモンドの周囲を地金で囲ってしまったり、リングに埋め込んでしまうデザインです。
一般的な「爪留め」に比べ、強度が増すので、普段使いのリングに最適です。
レール留めデザイン
レール留めは、「エタニティ」と呼ばれるデザインが有名です。
ダイヤモンドを直線に並べ、上下から金属のレールで挟んで留めるデザインです。
上下のレールも金属特有の光沢があり、非常に華やかで理知的な印象も与えます。
レール留めデザインは、ダイヤモンドのエッジを金属のレールで囲むため、ダイヤモンドを衝撃や摩耗から守ることができます。
レールが宝石のエッジを覆っているため、衣服や他の物に引っかかりにくいというメリットもあります。
お手入れしやすいデザインを選ぶ
日常的に使う指輪は、お手入れしやすいデザインを選びましょう。
ダイヤリングは、ダイヤモンドに汚れがつくことで、輝きが減少します。
ダイヤモンド表面(クラウン側)の汚れは比較的簡単に落ちますが、裏(パビリオン側)は、汚れが溜まりやすく、落ちにくい部分です。
リングの内側に穴があいていることで、洗浄した際に、汚れが落ちやすくなります。
既製品や量産品などで穴があいていない商品をよく見ますが、汚れが落ちず、輝きが減少する原因になるので、気をつけましょう。
ダイヤモンドの選び方
ダイヤモンドの形を選ぶ
ダイヤモンドは、ラウンド以外をファンシーシェイプと呼び、ハート、ペアシェイプ、プリンセス、オーバル、エメラルドなど様々な形があります。
ダイヤモンドの4Cを基準に選ぶ
ダイヤモンドの評価基準に、「4C」という基準があります。
Carat:重さ
ダイヤモンドの重さを示す単位がカラットです。
カラットが増えれば、ダイヤモンドは大きくなります。
普段使いには0.1から0.3カラットくらいが人気です。
小さなダイヤモンド(メレダイヤ)をちりばめたデザインもファッションリングとして人気があります。
Color:色
ダイヤモンドの色は、D~Zで評価されます。
Zに近づけば、黄色っぽい色になります。
高品質なダイヤモンドをお求めの方は、DEFくらいをおすすめしております。
ゴールド素材のリングであれば、ダイヤモンドのカラーグレードを少し下げることもあります。
Clarity:透明度・キズや内包物
クラリティは、ダイヤモンドの中に不純物がないか、外観に傷が付いていないかを評価します。
クラリティは、F,IF,VVS1,VVS2,VS1,VS2,SI1,SI2,I1,I2,I3で評価されます。
10倍で拡大して見ても、インクル―ジョンがなんとか確認できるが、微少と特徴づけられる程度であるVS2以上をおすすめしております。
Cut:カット
ダイヤモンドの輝きを左右するのが、カット評価です。
4Cの中でカットだけは、ラウンドブリリアントカットのみで評価されます。
カットは、Excellent,Very good,Good,Fair,Poorで評価されます。
また、「3EX」という、プロポーションがExcellentに加えポリッシュ(研磨状態)、シンメトリー(対称性)がExcellentのものもあります。
基本的に、Excellent以上がおすすめです。
普段使いしやすいダイヤリングの作品例
ハーフエタニティリング
ハーフエタニティリングは、指輪の半周にダイヤモンドを留めたデザインです。
このデザインは、ダイヤモンドを留めている「爪」がリングの表面より下がっているので、引っかかりがないデザインです。
こちらの画像のリングは、ダイヤモンドと石留めの品質が高いので、既製品と比べ、よりよりキラキラと輝きます。
全周にダイヤモンドが留まっているものは、「フルエタニティ」といいます。
フルエタニティリングは、将来的にサイズ直しができないデザインなので、普段使い用には、おすすめできません。
ダイヤモンドをレール留めしたデザイン
お客様が既にお持ちだったダイヤリングから外したダイヤモンドを使用しました。
レール留めにすることにより、毎日使っても問題のない耐久性の指輪に仕上がりました。
おしゃれなミル打ちダイヤリング
ダイヤモンドの周りにミル打ちを施したデザインです。
ミル打ちがあることで、よりおしゃれな雰囲気を演出することができます。
ダイヤモンドをできるだけ低い位置で留めているので、引っかかりを少なくしています。
ダイヤモンドを埋め込み引っかかりがないデザイン
大きなダイヤモンドをレールで留めたデザインです。
無限大のモチーフにダイヤモンドを留めました。
小さなダイヤモンドも、リング表面より低い位置に埋めることで邪魔にならないようにしています。
ダイヤモンドを埋め込んだおしゃれな透かしリング
当工房でも非常に人気のあるセミオーダーダイヤリングです。
普段使いしたいというご要望でしたので、耐久性を上げるため、ダイヤモンドを4箇所で留めています。
透かしデザインなので、この1本でおしゃれな雰囲気を演出することができます。
普段使いするなら必見!ダイヤモンドリングのお手入れ方法
毎日着けていると、ダイヤモンドに汚れがつきます。
そこで、ご自宅でもできるお手入れ方法を解説します。
ダイヤモンドは「油分」がつきやすい
ダイヤモンドは、「親油性」という性質を持っています。
この親油性とは、ダイヤモンドが油分や脂質を吸着しやすいという特性を指します。
日常生活で、手の皮脂やクリーム、化粧品などがダイヤモンドに付着することで、ダイヤモンドの輝きが低下してしまいます。
ダイヤモンドの輝きを保つためには、日常的なメンテナンスが必要です。
ダイヤモンドのお手入れ方法
「ダイヤモンドが輝かなくなった」と思った時には、中性洗剤(食器用洗剤)などを、お湯で薄めて、洗うことをおすすめしております。
洗剤で洗ったあとは、よく水で洗い流し、タオルなどで優しく拭き、よく乾燥させてください。
どうしても取れない頑固な汚れや気になることがある場合は、購入したお店にご相談してください。
また、1~2年に1度は購入店でのメンテナンスをおすすめしております。
身に着けないときはきちんと「保管」する
ダイヤリングに限らず、指輪などのジュエリーは小さい品物なので、きちんと保管しないと、紛失の原因になります。
使わないときは、ケースなどに入れて保管するようにしましょう。
また、ダイヤモンドのリングと他の宝石がついたリングを1つの袋などに入れておくと、その他の宝石が破損する原因になるので注意してください。
まとめ
ダイヤモンドは「永遠の輝き」として、多くの人々を魅了してきました。その輝きを日常に取り入れることができるダイヤリングは、シンプルながらも存在感を放つアイテムとして、様々なファッションスタイルに合わせることができます。
普段使いしやすいダイヤリングは、石座が低い・埋め込み式のデザインや、フクリン留めのデザイン、デザイン性のあるタイプなどがあります。
これらのデザインは、石が外れたり傷ついたりしにくく、手元をすっきりと見せてくれます。
また、重ね付けや他のジュエリーとのコーディネートもしやすくなります。
ダイヤモンドの輝きを持続させるためには、日常のケアが不可欠であり、ケアすることで、輝きを長く維持することができます。
ダイヤリングを普段使いすることは、日常に小さな特別感をもたらします。
適切なケアと選び方を心がけることで、毎日の生活をより輝かせることができます。