ジュエリー用語集
インクルージョン/inclusion
インクルージョンとは、宝石の内部に含まれる内包物のことです。英語の「inclusion(インクルージョン)」は「内包されたもの・含有物」を意味します。宝石が地中で成長する過程で取り込まれる別の鉱物結晶、気泡、亀裂、色のムラなどが該当します。インクルージョンはその宝石が地球で自然に形成されたことを示す証拠ともいえます。
ダイヤモンドにおけるインクルージョン
インクルージョンはダイヤモンドの品質評価指標である4Cのひとつ、クラリティ(透明度)の評価に直接影響します。GIA(米国宝石学会)の基準では、10倍ルーペによる観察でインクルージョンの有無・大きさ・位置・数・種類を確認し、FL(フローレス)からI3までの11段階でグレードを評価します。
ダイヤモンドのインクルージョンの主な種類
| 名称 | 英語名 | 説明 |
|---|---|---|
| クリスタル | crystal | 別の鉱物の結晶がダイヤモンド内部に取り込まれたもの。白・黒・赤など色がさまざま |
| フェザー | feather | ダイヤモンド内部の小さな亀裂。羽(feather)のような形状から命名。大きいと耐久性に影響することがある |
| クラウド | cloud | 微細な内包物が集まって雲のように見えるもの。ダイヤモンドの透明感を下げることがある |
| ニードル | needle | 細長い針状の内包物 |
| ピンポイント | pinpoint | 極めて小さな点状の内包物。肉眼では見えないことが多い |
| ノット | knot | 表面に達した結晶のインクルージョン。触ると凹凸として感じられることがある |
| インデンテッドナチュラル | indented natural | ダイヤモンドの原石の表面が研磨後も一部残った凹み |
ブレミッシュとの違い
インクルージョンが宝石の「内部」の特徴であるのに対し、「ブレミッシュ(blemish)」は宝石の「表面」の傷や特徴を指します。研磨・カット時についたポリッシュライン(研磨跡)やスクラッチ(引っかき傷)などがブレミッシュにあたります。クラリティの評価では、インクルージョンとブレミッシュの両方が考慮されます。
輝きへの影響
インクルージョンはダイヤモンド内部での光の経路を遮ることがあります。ただし、VS(Very Slightly Included)グレード以上であれば、インクルージョンが輝きに与える影響はほとんどなく、肉眼では違いを感じることができません。実際の輝きにはカットの品質の方がより大きく影響します。
他の宝石のインクルージョン
エメラルドは多くの場合インクルージョンや亀裂(ジャーダンと呼ばれる)を含んでいますが、これは天然エメラルドの自然な特性として受け入れられています。サファイアには「シルク」と呼ばれる針状の内包物が見られることがあり、スター効果の原因となることもあります。


