ジュエリー用語集
花珠 / hanadama
花珠(はなだま)は、もともと真珠の養殖・選別の現場で使われてきた言葉で、浜揚げ(収穫)したアコヤ真珠の中から特にテリ(光沢)の優れた珠を指す呼称です。熟練した選別者の目利きにより選ばれた珠を「花珠」と呼んだことが起源で、本来は **製品化された真珠に対して使う用語ではありません**。
日本真珠振興会の注意喚起
一般社団法人 日本真珠振興会は、現在の市場における「花珠」表記について公式に注意喚起を出しています。要点は以下の通りです。
- 「花珠」は本来、アコヤ浜揚げ珠のうち最も優れたものを指す業界用語で、製品化された真珠に用いる用語ではない
- 業界として統一された花珠の品質基準は存在しない
- 近年は鑑別機関ごとに独自の「花珠鑑定」「花珠鑑別」が行われており、本来の意味と異なるものもある
- シロチョウ真珠やクロチョウ真珠にまで「花珠」の呼称が使われるケースもあり、消費者の混乱を招いている
- 「花珠鑑別書付き」というだけで「最高品質の真珠」と説明することは消費者への説明不足にあたる
民間鑑別機関による花珠鑑別
現在、真珠科学研究所(PSL)や真珠総合研究所などの民間鑑別機関が、それぞれ独自の基準で「花珠鑑別書」を発行しています。一例として、真珠科学研究所では テリ・巻き(真珠層の厚さ)・キズ・形・色 などの項目を独自基準で評価しています。
ただし認定基準は機関ごとに異なるため、同じ真珠でも機関によって花珠と認定されるかどうかが分かれることがあります。花珠鑑別書が付いていても品質に幅があるのが実情です。
真珠を選ぶときに大切なこと
「花珠」という呼称や鑑別書の有無に頼らず、実際のテリや巻きを自分の目で確かめることが重要です。テリが強く、像が鮮明に映り込み、十分な真珠層の厚みがある真珠は、呼称に関わらず長く美しさを保ちます。
真珠層と巻きの重要性
アコヤ真珠は母貝(アコヤ貝)の外套膜の中で真珠層を形成しながら成長します。真珠層が薄いと表面がプラスチックのような光沢になり、年月が経つと剥離することがあります。本来「花珠」と呼ばれてきた珠は、十分な厚みの真珠層を持つことが特徴のひとつです。


