ジュエリー用語集
ムーンストーン / moonstone
ムーンストーン(moonstone)は、長石(フェルドスパー)グループに属する鉱物の一種で、月光が石の内部を揺れ動くような独特の光学効果を持つ宝石です。6月の誕生石として国際的に定められています。
アデュラレッセンス(シラー効果)
ムーンストーン最大の特徴は「アデュラレッセンス(adularescence)」と呼ばれる光学効果です。石の内部を光が漂うように見えるこの現象は、カリ長石(オーソクレース)とアルバイト(曹長石)が交互に薄い層状に積み重なった「ラメラ構造」による光の散乱・干渉によって生じます。石の角度を変えると光のベールが動いて見えることから、月の光を閉じ込めた石として古くから珍重されてきました。
鉱物学的特徴
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 鉱物グループ | 長石(フェルドスパー) |
| 主要鉱物 | カリ長石(オーソクレース) |
| モース硬度 | 6〜6.5 |
| 色 | 白・乳白・灰・青白・桃など |
| 誕生石 | 6月 |
モース硬度は6〜6.5と比較的低めです。劈開性(特定方向に割れやすい性質)も持つため、ジュエリーへの加工・取り扱いには注意が必要です。
種類と色
ムーンストーンの地色は白〜乳白色が一般的ですが、灰色・ピーチ(桃色)・薄緑などのものも存在します。特に高品質とされるのは、透明度が高く青みがかったシラー(ブルームーンストーン)が強く出るものです。
- ブルームーンストーン:透明感が高く、青いシラーが明瞭に見えるもの。スリランカ産に多い。
- レインボームーンストーン:実際にはラブラドライト(別の長石)の一種で、虹色の光彩を持つ。
- ピーチムーンストーン:インド産に多い、桃色〜オレンジがかった地色のもの。
主要産地
- スリランカ:最高品質のブルームーンストーンの産地として知られています。透明度が高く強いシラーを持つものが産出されます。
- インド(オリッサ州):ピーチ〜虹色シラーのものを産出します。市場で広く流通するムーンストーンの多くはインド産です。
- ミャンマー:白みの強い品質のものが産出されます。
カボションカット
ムーンストーンのシラー効果を最大限に引き出すために、通常はカボションカット(平らな底面に丸いドーム状の上面を持つカット)が施されます。ファセットカット(面を持つカット)ではアデュラレッセンスが十分に現れないため、カボションが標準的です。


