ジュエリー用語集
ルビー / ruby
ルビー(ruby)は、コランダム(酸化アルミニウム:Al₂O₃)の赤色変種です。微量のクロム(Cr)が結晶中に含まれることで赤色を発色します。古くから「宝石の王」と称され、ダイヤモンド・エメラルド・サファイアとともに四大宝石のひとつに数えられます。
コランダムとルビー・サファイアの関係
ルビーとサファイアはどちらもコランダムという同じ鉱物の変種です。コランダムのうち赤色のものをルビー、それ以外の色(青・ピンク・黄・紫など)をサファイアと呼びます。ルビーの赤色はクロムによるもので、クロムの含有量が多いほど濃い赤色になります。
なお、ピンクとルビーの境界線は厳密に定められておらず、薄いピンクのコランダムをルビーと呼ぶかピンクサファイアと呼ぶかは鑑定機関や産地によって扱いが異なります。
モース硬度と耐久性
コランダムのモース硬度は9で、ダイヤモンド(硬度10)に次ぐ硬さを持ちます。日常使いのジュエリーとして非常に優れた耐久性があり、指輪・ネックレス・ブレスレットなどあらゆる用途に適しています。
7月の誕生石
ルビーは国際的に7月の誕生石として定められています。情熱・愛・生命力などを象徴する石とされ、婚約指輪や記念のジュエリーにも選ばれます。
ピジョンブラッド(鳩の血)
ピジョンブラッド(Pigeon’s Blood)は、ルビーの最高品質とされる色の表現で、鮮やかな赤に蛍光感のある深みが加わった色調を指します。ミャンマー(旧ビルマ)のモゴク産ルビーに代表的に見られます。スイスの宝石鑑定機関GRSが品質基準として用いる用語でもあり、鑑別書にピジョンブラッドと記載されることがあります。
主要産地
- ミャンマー(旧ビルマ)モゴク:歴史的に最高品質のルビーを産出する地として知られます。深みのある赤色と強い蛍光性が特徴です。
- モザンビーク:2000年代以降に大量のルビーが発見され、現在では世界有数の産地となっています。鮮やかな赤色が特徴ですが、内包物が多い傾向があります。
- タイ:かつては主要産地でしたが、現在は産出量が少ない。色調は暗めの赤が多いです。
- スリランカ:明るいピンクがかった赤色のルビーを産出します。
処理と品質評価
市場に流通するルビーの多くは加熱処理(ヒート処理)が施されています。加熱処理はコランダムの美しさを高めるために広く行われている処理で、業界内では一般的に許容されています。一方、ガラス充填処理(リードガラス処理)は亀裂を埋める処理で、耐久性に問題が生じるため高品質ルビーとは区別されます。
ルビーの品質は、カラー(色相・彩度・明度)・クラリティ・カット・カラット重量に加え、産地・処理の有無によって評価されます。無処理(アンヒーテッド)のルビーは希少性が高く、同サイズでも処理石と比較して価値が高くなります。鑑別書には宝石の種類と処理の有無が記載されます。


