ジュエリー用語集
クラリティ(透明度)/clarity
クラリティ(clarity)とは、ダイヤモンドの透明度を評価する4Cの一つです。GIA(米国宝石学会)の基準では、10倍ルーペによる観察をもとに、FL(フローレス)からI3まで11段階のグレードで評価します。内部の内包物(インクルージョン)と表面の傷(ブレミッシュ)の有無・大きさ・位置・数によってグレードが決まります。
インクルージョンとブレミッシュ
クラリティの評価対象となる特徴は、大きく2種類に分けられます。
- インクルージョン(内包物):ダイヤモンド内部にある特徴です。別の鉱物の結晶、クラウドと呼ばれる微細な内包物の集合、フェザーと呼ばれる羽状の亀裂などがあります。ダイヤモンドが地中で成長する際に取り込まれるもので、その石固有の特徴とも言えます。
- ブレミッシュ(表面の傷・特徴):研磨・カット時や使用中についた表面の特徴です。ポリッシュラインやスクラッチなどが該当します。
GIAクラリティスケール(11段階)
| グレード | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| FL | Flawless(フローレス) | 10倍ルーペでもインクルージョン・ブレミッシュが確認できない |
| IF | Internally Flawless(インターナリーフローレス) | 10倍ルーペでもインクルージョンが確認できない。わずかなブレミッシュのみ |
| VVS1 | Very Very Slightly Included 1 | 10倍ルーペで熟練鑑定士でも発見が非常に難しい極微細なインクルージョン |
| VVS2 | Very Very Slightly Included 2 | VVS1と同様だが、やや発見しやすい |
| VS1 | Very Slightly Included 1 | 10倍ルーペで努力すれば発見できる微細なインクルージョン |
| VS2 | Very Slightly Included 2 | VS1と同様だが、やや発見しやすい |
| SI1 | Slightly Included 1 | 10倍ルーペで容易に発見できるインクルージョン。肉眼では通常見えない |
| SI2 | Slightly Included 2 | 10倍ルーペで明瞭に見える。肉眼で確認できる場合もある |
| I1 | Included 1 | 肉眼でも確認できるインクルージョン。輝きにやや影響する場合がある |
| I2 | Included 2 | 肉眼でも明瞭に見えるインクルージョン。輝きに影響する |
| I3 | Included 3 | 肉眼でも目立つインクルージョン。輝きと耐久性に影響する |
グレードの見方と目安
FL・IF
非常に希少なグレードです。コレクターズグレードとも呼ばれ、市場での流通量は限られています。
VVS1・VVS2
プロの鑑定士でも発見に苦労するほど微細なインクルージョンしかありません。品質を重視する婚約指輪(エンゲージリング)の選択肢として選ばれることがあります。
VS1・VS2
10倍ルーペでは確認できますが、肉眼では見えません。FLやVVSと比べて価格差がある一方、見た目の美しさは遜色ありません。価格とクオリティのバランスが良いグレードです。
SI1・SI2
コストパフォーマンスを重視する場合に選ばれることが多いグレードです。SI1は通常、肉眼では内包物が見えません。SI2は肉眼で確認できる場合があるため、実物を確認してから購入することをおすすめします。
I1〜I3
肉眼でもインクルージョンが確認できるグレードです。輝きや耐久性への影響があるため、婚約指輪・結婚指輪用のセンターストーンとしてはあまり選ばれません。
クラリティと輝きの関係
インクルージョンはダイヤモンド内部での光の反射を妨げる場合があります。ただし、VS・SI程度のグレードであれば、カットの品質の方が実際の輝きへの影響が大きいとされています。クラリティにこだわりすぎるよりも、カットのグレードを優先した方が輝きの向上につながることが多いです。
アイクリーン(Eye Clean)について
宝石業界では「アイクリーン(Eye Clean)」という概念がよく使われます。これは肉眼(裸眼)でダイヤモンドを通常の距離(約25〜30cm)から見た際に、インクルージョンが見えない状態を指します。SI1グレードの多くはアイクリーンとされますが、個々の石によって異なるため、実物での確認が大切です。


