ジュエリー用語集
ゾイサイト/Zoisite

ゾイサイト(zoisite)とは、カルシウムとアルミニウムを主成分とするケイ酸塩鉱物で、和名を灰簾石(かいれんせき)・黝簾石(ゆうれんせき)といいます。青色の変種であるタンザナイトが特に有名ですが、緑色・ピンク色・黄色など多彩なカラーバリエーションを持つ宝石です。
基本情報
| 鉱物名 | ゾイサイト(zoisite) |
|---|---|
| 和名 | 灰簾石(かいれんせき)/黝簾石(ゆうれんせき) |
| 化学組成 | Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH) |
| 結晶系 | 斜方晶系 |
| モース硬度 | 6 – 7 |
| 比重 | 3.10 – 3.38 |
| 屈折率 | 1.685 – 1.725 |
| 光沢 | ガラス光沢 |
ゾイサイトの特徴とカラーバリエーション
ゾイサイトは含有する微量元素の違いによって、さまざまな色を示します。代表的なカラーバリエーションは以下のとおりです。
- 青〜青紫色(タンザナイト) ― バナジウムの発色による変種。強い三色性を持ち、見る角度によって青・紫・赤褐色に変化します。2021年の誕生石改訂で12月の誕生石に追加されました。
- 緑色 ― クロムの発色によるもの。不透明なルビー・イン・ゾイサイト(アニョライト)が知られています。
- ピンク色(チューライト) ― マンガンの発色による不透明〜半透明の変種です。
- 黄色・褐色 ― 透明度の高い結晶が産出されることがあります。
タンザナイトとの関係
タンザナイトはゾイサイトの青〜青紫色の変種で、1967年にタンザニアのメレラニ丘陵で発見されました。翌1968年、ティファニー社が産地タンザニアにちなんで「タンザナイト」と命名し、販売を開始したことで世界的に知られるようになりました。現在もメレラニ丘陵が唯一の商業的産地です。
名前の由来
ゾイサイトの名前は、この鉱物の標本をオーストリアで収集した鉱物学愛好家のゾイス男爵(Baron Sigmund Zois von Edelstein)にちなんで1805年に命名されました。
主な産地
タンザニア(メレラニ丘陵)が最も有名な産地です。このほか、オーストリア、ケニア、ノルウェー、スイスなどでも産出します。宝石品質のゾイサイトはタンザニア産が大半を占めます。
取り扱いの注意
ゾイサイトはモース硬度6〜7とやや低めで、一方向に完全な劈開を持ちます。衝撃や急激な温度変化に弱いため、超音波洗浄は避け、やわらかい布で優しく拭くのが適切なお手入れ方法です。


